しょうの自由帳

自由に生きる人のライフログにしようと試みるも書けないことが多すぎて企画倒れ

【株の反省】演繹と帰納の話、論理的に考え直感的に投資する話

※ただの思考ログです

演繹的に考えすぎていた自分

きっかけはほいみん氏のTweet

 

 

この話は本当に「ガツン」ときた。年が明けてからというものの、相場と息があっていない気がして、悩んでいた。Twitterでフォローしてる先輩方は「今は難しい時。減らさないことを第一に。」みたいな意見が多いけれど、それでもボラティリティがあるのだから勝てる人は大きく勝てる相場。絶対に何かあるはず。事実、反省して「あーすれば取れたのに」と心の底から悔しくなる案件ばかり…。第一中央汽船然り、日揮然り、林兼産業然り…。

 

こうした最近の悩みをスパッとベストな切り口で切り出してくださったのが上記のTweet。最近の僕の手法はこうだった。「全部調べて、確実に行けそうな機会を見つけてそこに入る」。これには2つの問題点があった。まず、当然全部は調べきれない。次に確実な機会なんて存在しない。特に経験を積めば積むほど反例集は分厚くなり、「このパターンは負けなし」というのがなくなってくる。当然だ。

これらは全て今まで自分が「演繹的に考えていたから」ということがわかった。ある「正しい」理論体系に当てはまる銘柄を全体から探し出そうとするとこうなるってわけ。演繹的に考えようとするから全部を見たくなるし、演繹的に理論を積み立てるから反例は許されない。

これでは段々勝負ができなくなってくる。勝つためには時間の有限性を意識し、確率論でいくしかないんだ。今まで短期投資家の方々、特にデイトレーダーが「確率論大事!」とか言ってたのを「よくわかんねえなあ」で済ませていたのだけれど、やっと意味がわかったよ。十分な時間があれば解は存在する。十分な時間があれば調べ尽くせるし、値動きもある点に収束するからだ。実際中長期の投資家で「確率論」なんて言ってる人はあまりみない。でも、短期トレーダーである限り、調べ尽くせない有限性と短い時間で起きる不確実性に立ち向かう必要があるんだ。コストを計量するときに「時間の長さ」が入るのも納得いく。

 

じゃあどうするの?

答えは2択。帰納的推論が必須の短期トレーダーになるか、演繹的推論でも勝てる中長期トレーダーになるか。ここで自分と対話する。自分のベースの思考は「演繹」だ。これは22年の人生で染み付いてしまっている。ブログの他の記事を読んでもらえばわかると思うけれど、反省したことは全て定石に落としこんで、理論体系に組み込んでいる。人生観、勝負観、恋愛観全て「(個人レベルでは)唯一正しい理論体系があるはず(※)」と思っていた。反例集/凡例集を作ってどんどん研ぎ澄ませれば最強が手に入ると思っていた。
(※)あくまで個人レベルであって、他者には他者の絶対解があるということ

 悩みに悩むも、演繹が染み込んだ自分がいまさら帰納的に考えようとしても他者と比較した優位性・エッジが持てるはずがない、という考えに至った。なら中長期?いや、それでは実践↔反省のサイクルが回せないし、何より性格的にセッカチだから耐えられない。じゃあどうするの?短期トレ?勝てないじゃん?株やめるの?商品先物/為替行けば勝てるの?そこまで考えてしまっていた。でも株の色気は圧倒的魅力。株をやりたい。勝負事は続かないことが多かった人生を振り返っても、株だけは続けたい。続けなきゃダメ。

 

小休止。頭を冷やす。

 

結論は「株をやる」。しかも短期トレードベースで。じゃあどうするの?どうすればこんな自分でもエッジのあるトレードができるのさ?

 

こんな感じで夕飯後もコタツで熟考、熟考、熟考、そして睡眠思考法(※)へ。起きたら布団の中でまた熟考。とりあえずの解がでるまで逃げない(布団から出たくない日曜の朝)。
(※)睡眠思考法:悩みに対する答えがどうしても見つからないときに一旦頭を整理するために用いる思考法。寝る前にひたすら考え、考え、寝落ちを待つ。起きたらまず先に考え、考え、解が出るまで粘る。「悩み事も一晩寝たら忘れる」との最大の違いはあくまで「解を出すこと」。忘れる、逃げるのではなく、考え、立ち向かう思考法。

 

 

それで一応得た解が、「反省に裏打ちされた直感トレード」。帰納的に考えるのは諦めた。だって自分は思考にも決断にも瞬発力がないのだから。心の底まで納得行くまで決められない人なんです、しかも頭の回転が遅いから本当に時間がかかる。だから帰納的に考えるのは諦める。その妥協案が「直感」。日々反省して定石やらパターンやら溜め込んで、そこから生まれた直感なら信じてやろう、という発想。考えると時間かかるし決断できないから、直感に身を委ねる。あくまで妥協案だけどこれしかない。

では、自分はどこに力を入れるべきか。第一はエッジとして「直感を磨くこと」。要は他者より「広く・深く」振り返るってことです。地道に地道に日々幅広く目を行き届かせ、日々反省して定石をストックする。これで優位性のある直感・思考回路を生み出す。表面的には今までとやることはあまりかわらないけれど、目的はあくまで直感の錬成。第二に「直感に従えるようになること」。これが難しい。過去にも「これはイケる」と脳裏によぎっていながら敬遠してしまう場面が多かった。直感はかすかなもので汲み取るのが難しいし、それを信じるのも難しい。だから結果「フリーズ」してしまう。ナンパでいえば「地蔵」。可愛い子見つけて、その子がちょうどハンカチ落としてもフリーズしちゃうでしょ?話しかけられないでしょ?それであとから猛烈に悔しくなる。ここを何とかして解決したい。直感を汲み取る力と実行に移す力。これを限界まで磨きたいね。

 

以上、また色々試行錯誤しているうちに壁にぶつかってどうせまた数カ月後にはくよくよ悩みだすのだろうけど、あくまで思考の過程を記録するために書きました。今後の展開としては直感に従いすぎて大損して、「ブレーキ」としてのリスク管理を真面目に考えるとか、「外れる直感事例集が必要!」みたなのがあり得そうやね。

それにしても「こんな当たり前のことなんで今まで考えなかったんだ」って自分でも思う。ほんと頭でっかちというかなんというか。

 

しょう