しょうの自由帳

自由に生きる人のライフログにしようと試みるも書けないことが多すぎて企画倒れ

満足するから結果が出ない。だから一歩踏み出して、スマイルする

毎週金曜日はナンパの日

金曜日夜は決まって京都からなんばに遠征して声をかける。ちなみに電車内ではポルトガル語スマホ学習。大変有意義な、毎週楽しみな時間だ。しかも今日は幸先良いことに既に大学で声掛けして電話番号を一つもらっている。株の含み損もでかい含み益に化けた。いいかんじだ。

 

失敗が勢いを生む

なんば着。まずはいつもどおりなんばウォークのトイレに寄る。途中で何人か可愛い子とすれ違ったけれどトイレを優先してしまった。いつもそうしてしまうのだけれど、相変わらず僕は何をしにここまで来たのだろう、と思ってしまう。びびったらだめだ。

しかし、やはり最初は少し怖い。怖い、というよりも雑念があるから女の子に声をかけない理由が見つけてしまったり、なんて声かけようかななんて考えだしたりしてしまうのだ。それで機を逃す。こういうときの最良の解決策は、まず一声かけること。

「今日は良い一日やった?いや、ほんとうにタイプの子が目の前に現れたからびっくりしちゃったよ。」

相手は急に方向転換して走って逃げ去る。いきなりナンパを初めて以来最大級のきつい返し。でも、断られて嬉しかった。声掛けへのハードルはなくなったし、もうこれ以上きつく当たられることはないだろうという希望が心を楽にしてくれた。

そこからはハイスピード。地上に出て戎橋筋で瞬時に3人に声掛け。ツンと無視される。無視されて結構。こうやって調子に乗ってる時は、意外と会話が続いてしまう妄想の方が怖い。断られるなんてまだマシ。そして4人目。一人だけ歩調が遅い。明らかに時間的余裕があるように見えた。おそらく帰宅中かな。そしてなかなかタイプの子。

 

しょう「元気?もう帰るの?金曜日の夜なのにもったいない。」

女の子「違うよ。友達と飲みに行くの。」

しょう「そうなんだ。今日はバイト帰り?」

女の子「休みだよ。」(ことごとく予想がはずれる)

しょう「そっか。それにしても(応対が)慣れてるね。接客業?キャバクラとか?」

女の子「そう。そんな感じ。」(やっと予想が当たる。でもキャバクラか。応対なれしているから話してはくれるのだけれど、壁もあるんだよな。)

しょう「やっぱり売上ナンバーワンだったりするの?これだけ素敵なんだから。今日とか休みの日は店の売上2割位落ちるんちゃう?」

女の子「そんなことないよ(笑。まだ始めたばかりだし。」

 

どうやら彼女は19歳。仕事は5月から。これは良い情報だ。悩みや不慣れなことも多かろう。楽しく、親身に対応したら興味をもってもらえるかもしれない。

 

女の子「友達来るの遅い。」

しょう「結構そういう人多いよね。俺もいつも待つ側だから、その気持わかるよ。いっつも15分前にはついとるやろ?今日もおれも実はこれから友達と待ち合わせなはずなんだけど、なかなか連絡来なくてね。相手地元なのに困るわ。でも家に近い人の方が決まって遅刻するよね。ほら、高校でも家が近所のやつほどギリギリに来てたでしょ。」

 

そんな共通点も感じさせておきながら、好きな食べ物/嫌いな食べ物で遊んだり、職場の人間関係の愚痴をちょろっと聞いたり、「うそ、太ってるように見えないよ」なんてお腹や手を触ってみたり。共通点を演出し、聞き役に徹し、接触を多用することで距離を近づける。もちろん笑いが絶えぬよう、面白おかしく話を進める。そして自分からは僕がいかに面白い人かを伝える。仕事のこと学校のこと海外のこと。彼女の知らない世界を見せてあげる。

「友達遅いな。もうええんちゃう?」みたいにカラオケ打診をしてみたけれど、どうやらほんとうに待ち合わせのようだった。こんど都合があったらまた改めて会おう、といって番号を獲得。無難に、きれいにセッションを終えた。

 

満足が勢いを削ぐ

なんばに来る前の学校での番号ゲット、なんばでの楽しい会話と番号ゲット。最近完全にスランプに陥っていた僕には十分すぎる結果だった。くわえて、最近は忙しくて過活動×睡眠不足。夕飯も食べていなかったから疲れがどっと湧いてきた。次第に勢いを失ってゆく。少なくとも、「5分に1回は声をかける」というルールが、「さっきの子よりも可愛い子がいたら声をかける」というルールに変わっていた。追加で2人に声掛けしてからはもうダメ。確かに可愛い子が少なかったが、それにしても声掛けを誌なさすぎていた。あるいは決心するのが遅く、声をかけようと思った時にはその子が見えなくなっていた。

これ以上アプローチすること無く自分は帰宅するのだろう、ということは自分でもわかっていた。わかってしまうのは本当に悔しい。こうやってほどほどの成果で満足してしまうからいつまでたっても成長しないのだ。わかっている、わかっているけどダメだった。

 

不本意かつ必然的な帰宅と最後のふんばり、カタルシス

帰路についた。結果が出てなくはないからいいか、と自分に言い聞かせて京阪へ。でもやっぱり悔しかったからある制約を課した。

「もしタイプの子が帰路に現れたら必ず声をかける」

なんばから淀屋橋まではタイプの子0。内心ホッとしている自分がいた。ほんとうにダメな野郎だ。

淀屋橋ホーム。相当タイプの女の子と出会ってしまう。ほんとうに可愛くて、一週間街に出突っ張りでも一人会えるかどうかのレベル。逃しちゃだめだ。行こう!けれど足がすくむ。本当に美人の前では足がすくんでしまう。

天使のささやき「ほら、携帯を見ながらあの子は誰かを探しているみたいだ。絶好のチャンスじゃないか。」

悪魔のささやき「ほら、彼女は友達を探しているんだ。2対1じゃどうしようもないから諦めなさい。お前も声かけないほうが楽だろう。」

そうやって心の声に耳を傾けている間に彼女は消えてしまった。また勇気を出せずじまいの自分がいるよ、と自己嫌悪に陥って特急車内へ。車両はすぐに発車する。

 

しかし、ふと隣の車両を覗いてみるとあの子がいた。しかも1人だ。もうこれはやるしかない。覚悟しろよ、自分。あの子が降りる駅で自分も降りて、ホームか改札付近で声をかけるんだ。ここでやらなきゃお前は一生後悔する。

そこからは停車するたびに緊張。京橋で降りるのか、枚方市か、まだ降りないのか。中書島?七条?え、まだ降りないの?もしかして自分と同じ出町柳??

そんなことを考えていると祇園四条。彼女は降りない。残るは三条と出町柳。勝負は次が次の次。10分以内に決断の時が来る。

彼女が降りたのは三条。どうにでもなれ。とりあえず決意も固まりきらぬまま自分も途中下車。彼女が改札を出るまでストーキングしてしまった。彼女が振り向いたら両替機でカードをチャージするふりしちゃったりして、なんとも滑稽。

でも決めた。声をかけよう。少し手は震えていたと思う。淀屋橋から1時間近くタメがあり、おまけに彼女が万人に一人の女性ならしかたない。

しょう「あの、淀屋橋で見てかわいいなっておもって、また会えたからつい声をかけちゃったんだけど。」

相手は戸惑っており、かつ僕を怪しがっていた。周りに人もいたし、無理もない。そこで無意識的に出たスマイルが僕を救った。6月最高のスマイルが一気に雰囲気を和ませた。非言語の力って凄い。この1ヶ月毎朝笑顔の練習をしてきてよかった。

そこからはただ話題を流すだけで会話が成立した。

しょう「(俺も疲労困憊だし)たしかに今日はもう遅いし、今度軽く飲みにでも行こうよ。」

女の子「うーん。」

しょう「ほら、俺の勇気を讃えてさっ」

女の子「じゃあ…。携帯貸して ^^」

 

あっさり番号もゲット。彼女はスーパーに買物に行くというから、道中とスーパーの前で20分位立ち話。この子外見が可愛いだけじゃなかった。まず笑顔が素敵(後でモデルと知り納得)。さらに共通点もたくさん会った。料理好き、ルームシェア経験、年齢等々。おまけに知的な人で、話題も凄く噛み合った。本当に報われた。この20分間楽しくお話出来ただけでもお釣りが来るほど幸せ!この人なら東京のあの人を超えてくるかもしれない。最後の最後で葛藤して、声をかけたおかげでこんな素敵な人と出会えた。だからナンパはやめられない。これからも続けていこう。

 

If I Could Only Reach You...

しょう